今回は「マギレコにハマりすぎてしまった見滝原のみなさん」シリーズ(?)の派生です。仁美ちゃん編です。
なんか作ってたら楽しくなっちゃってつい…
まどマギ創作にハマってしまった仁美ちゃん
夢のような光景があった、ような…
「ほーう?まどかも仁美みたいなモテモテな美少女に変身したいと。そこでまずはリボンからイメチェンですかな?」
「ちがうよぅ、これはママが」
「さては、ママからモテる秘訣を教わったな?けしからーん!そんなハレンチな子はー…こうだぁっ!」
「や…ちょっと…やめて…や…め…」
「可愛いやつめ!でも男子にモテようなんて許さんぞー!まどかは私の嫁になるのだー!」
「………」
それはとっても、尊いなって
「やちよさん、どうしたんです?”いろは”呼びになってますけど」
「え?いや、これは…あの…その…」
「まさか二人とも、下の名前で呼び合う間柄ですの?まあ!たった一章でそこまで急接近だなんて。解散宣言のあの後、一体何が」
「そりゃ言えねーわ。さすがに」
「確かにいろいろ…あったんだけどさ」
「でもいけませんわ、お二方。女の子同士で。それは禁断の、恋の形ですのよ~!!」
「バッグ忘れてるよー!」
「あぁ…。今日の仁美ちゃん、何だか上条くんみたいだよ」
「どーゆー意味だよ、それは」
いろやち本も、いろみふ本も、あるんだよ
「あ!仁美ちゃん…?」
「仁美ちゃ~ん。今日は即売会…ぁ」 (あれ・・・あの時のマークと同じ)
「仁美ちゃん。ね、仁美ちゃんってば」
「あら、鹿目さん、御機嫌よう」
「ど、どうしちゃったの?ねえ、どこ行こうとしてたの?」
「どこって、それは…ここよりもずっといいエリア、ですわ」
「ああ、そうだ。鹿目さんもぜひご一緒に」
「ええそうですわ、それが素晴らしいですわ」
(どうしよう…これってまさか…)
「そうだよ、俺は、過激派なんだ。公式の展開だけじゃ、満足できなかった。公式のシナリオにない展開はさ、俺が描くしかねぇんだよな」
「いいか?まどか。この手の即売会には、扱いを間違えたとんでもない本もある」
「あたしら家族全員PTA行きだ。絶対に間違えんなよ?」
「ダメ…それはダメっ!」
「邪魔をしてはいけません。あれは神聖ないろみふ本ですのよ」
「だって、あれ危ないんだよ?ここにいる人達、みんなHENTAIだよ!」
「そう。今回の新刊は純ないろみふ本と思わせて、最終的にやちよさんが2人とも食べちゃいますの」
「それがどんなに素敵なことかわかりませんか?」
「R18指定なんて邪魔なだけですわ」
「鹿目さん、あなたもすぐにわかりますから」
「放してっ!!」
「ええい!」
ペラッ
「…ど、どうしようっ…どうしようっ」
「や、やだっ…こんな…」
「えっ…さやかちゃん!?」
「これで完売だぁ!!」
「さやかちゃん…その格好」
「ん?あーはっは、んーまあ何、心境の変化って言うのかな?」
「ん?大丈夫だって!初めてにしちゃあ、上手くやったでしょ?コスプレ」
「お疲れ様……」
「ふん、遅かったじゃない。AKEMI先生」
「舞い上がっちゃてますね、あたし」
「これからもAKEMI先生の本は、このコスプレ少女さやかちゃんが、ガンガン捌きまくっちゃいますからね〜」
「委託なんて、あるわけない」
本当の気持ちと向き合えますか?
「それで…話って何?」
「恋の相談ですわ」
「え?」
「私ね、前からさやかさんやまどかさんに秘密にしてきたことがあるんです」
「ずっと前から…私…上条恭介君と…」
「協力してまどさや本作っておりましたの」
「そ、そうなんだ」
「あはは…まさか仁美がねえ…。あ、なーんだ、今年の冬コミ、楽しみだなあ」
「さやかさんは、まどかさんとは親友でしたわね」
「あーまあ、その。腐れ縁って言うか何て言うか」
「本当にそれだけ?」
「私、決めたんですの。もう自分の妄想に嘘はつかないって」
「あなたはどうですか?さやかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」
「な、何の話をしてるのさ」
「あなたは私の大切なお友達ですわ。だから、さやかさん以外をまどかさんの嫁にしたくないんですの」
「まどかさんのことを見つめていた時間は、誰よりさやかさんの方が上ですわ」
「だから、あなたはまどかさんとくっつくべきです」
「仁美…」
「私、明日の放課後に本のシナリオが完成します」
「丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めてください。どちらが王子様役になるべきかどうか」
「あ、あたしは…」
「まどか…」
「付いてっていいかな?」
「さやかちゃんに一人ぼっちになってほしくないの。だから」
「あんた、何で?何でそんなに優しいかな?あたしにはそんな価値なんてないのに」
「そんな…」
「あたしね、今日後悔しそうになっちゃった。あの時、ほむらを助けなければって。ほんの一瞬だけ思っちゃった。円環の鞄持ち失格だよ…。」
「悪魔にまどかを裂かれちゃうよ…。でも私、何も出来ない。だって私、理の一部だもん。女の子同士だもん。こんな身体で抱き締めてなんて言えない。キスしてなんて言えないよ…」
「さやかちゃん…」
・・・・・
・・・・・
・・・・・
「もう大丈夫。スッキリしたから」
「さあ、行こう。今夜も魔法少女を救わないと」
「うん」
「完成ですわ!」
わたしの、最高の同人誌
「東A-25a、上条恭介です。サークル名、アヴェ・マギカ」
「…何か、手間かけさせちゃったね」
「ううん。こっちこそごめん」
「マミさんの分も買うには、もう1回並ぶしかなくて」
「買い逃したら、次の即売会待つしかなくなっちゃうの」
「でも、それはたぶん、さやかちゃんが望む形じゃないんだろうなって」
「さやかちゃんがサークル参加したことも、売り子してたってことも、とっても大切で、絶対、無意味じゃなかったと思うの」
「だから」
「…うん。これでいいよ」
「そうだよ。私はただ、アイツの新刊が読みたかっただけなんだ。あの本を、もっともっと大勢の人に読んでほしかった」
「それを思い出せただけで、十分だよ。もう何の後悔もない」
「まあ、AKEMI先生の売り子としては、そりゃ…ちょっぴり悔しいけどさ。仁美じゃ仕方ないや。恭介にはもったいないくらいいいシナリオだし…壁サーになって…くれるよね」
「うん」
「じゃ、いこっか」
おしまい。
さやかちゃんがスッキリするまでの過程が入ってないやん!