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  •   パッチェさん #48684 返信

    ※これは二次創作小説です。独自の設定、解釈が含まれます。
    ※基本的に一話完結のショートストーリーとなります。続くか、新しい物語が始まるかはその時々です。
    ※マギレコ本編の時空とは色々と乖離しています。別世界です。
    ※作者は紳士です。ここの作品は作者の気分次第で破廉恥な表現が一部含まれる場合があります。

    それでもいいよって人は、部屋を明るくして画面に近付き過ぎない様に……してみてね!

  •   パッチェさん #50890 返信

     

    【アナザーストーリー第7章】

    – 結界内 –

    待たせたなぁ!

    まどか「!……あれ、声が聞こえた気がしたけど……」

    さやか「どうしたの? まどか」

    まどか「今誰かの声が聞こえなかった?」

    さやか「いや、聞こえなかったけど……ほむらは?」

    ほむら「分からなかったです」

    ???「お困りの様だ、俺の力が必要だろう?」

    まどか「!……やっぱり声が聞こえるよ! ……でも、姿が見えない」

    さやか「本当だ、確かに声が……」

    ほむら「…………あっ、上に何かいます!」

    まどか「え?」

    さやか「ん?」

    運命チョコ「久し振りだなお嬢ちゃん」

    まどか「運命チョコさん! 生きてたの!?」

    運命チョコ「運命チョコは死なんよ、何度でも蘇るさ」

    さやか「何この物体!?」

    ほむら「チョコが喋って動いてる……」

    運命チョコ「色々あるだろうが話は後だ。取り敢えずここから脱出してぇんだろ?」

    まどか「助けてくれるの?」

    運命チョコ「ああ、俺が助けてやる……と言いたい所だが、見ての通り俺はただのチョコレートだ。このままじゃ何も出来ない」

    さやか「“ただの”ではないと思うけど……」

    ほむら「このままじゃって事は、何か脱出する方法があるんですか?」

    運命チョコ「その通りだ。脱出する方法、それは…………この俺を食べろ!」

    まどか「運命チョコさんを……食べる!?」

    ※お教授しよう。運命チョコとは握力で割られるだけの存在ではなく、なんと食べると膨大なエネルギーを得て一時的に魔力と身体能力を強化をする事が出来るのだ!

    運命チョコ「そういうわけだ。一口食えば十分な効果を得られる。ガリっと齧りついてくれ」

    まどか「じゃあ早速」ガブッ

    さやか「早っ」

    ほむら「……美味しそう」

    まどか「バリボリ……結構美味しいね。ガリゴリ」

    さやか「まどか、ちょっと食べ過ぎなんじゃ……」

    ほむら「……あ……食べ切っちゃった」

    運命チョコ「」

    まどか「…………」

    さやか「…………」

    ほむら「…………」

    3人「「「運命チョコさああああん!!!」」」

    まどか「運命チョコさんが死んじゃった……」

    運命チョコ「などど……その気になっていたお前らの姿はお笑いだったぜ」

    3人「「「運命チョコさん!!!」」」

    まどか「生きてたんだね!」

    運命チョコ「さあまどか、真の力をみせる時だ!」

    さやか「あれ、なんかまどかの様子が……」

    ほむら「体が光輝いてる……!」

    まどか「何これ……力が高まる……溢れる!」シュィィイン

    ピカッ……ズドオオオオオオオオオン!

    運命チョコ「驚いた。これほどまでとはっ……さしずめ、超まどかってところか」

    超まどか「すごい……これが私なの……?」

    さやか「見た目は光ってるだけなのにこの圧倒的なプレッシャーは……」

    ほむら「ものすごい魔力と生命力を感じます」

    運命チョコ「今のまどかは魔力も身体能力も魔法少女のそれとは比べ物にならない程に強大だ。これで結界をぶち破って外に出られるだろう」

    超まどか「大変な時だっていうのにいい気持ち……ふぅ……よしっ、いくよ!」

    さやか「……ごくっ……」

    ほむら「頑張って……!」

    超まどか「はああああああああ! とりゃあああああああ!!」

    スガアアアアアアンッ!!!

    ーーーーーーーーーー

    ーーーーーー

    ーーー

    まどか「…………あれ、ここは……」

    運命チョコ「……へっ、やったな! 結界の外だ」

    さやか「やったー!外に出れた!」

    ほむら「すごい……!」

    運命「良くやったと褒めてやりたいところだ」

    まどか「ありがとう! 運命チョコさん!」

    さやか「ありがとね、運命チョコさん! まどかも頑張ったね!」

    ほむら「ありがとうございます」

    運命チョコ「お前は俺を食べ、俺はお前に食われた……これで俺たちはフレンドだ。さあまどか、手足は無いが熱いハグをしようじゃないか!」

    まどか「うん、私達は友達だよ!」ダキッ

    グシャアアア!!

    運命チョコ「」

    3人「「「運命チョコさああああん!!!」」」

    ほむら「そんな……運命チョコさん……」

    さやか「あいつは……私達を助けるために犠牲になったんだ」

    まどか「……うぅ、ぐす」

    さやか「泣かないでまどか。運命チョコさんもまどかの泣いてる姿なんて見たくないはずだよ。運命チョコさんがくれた希望を胸に、強く進んで行かなきゃ」

    ほむら「そうです。私達にはやり遂げなければならない事があります。共に掴みましょう……未来を!」

    まどか「運命チョコさんの事はきっと忘れないよ……。さあ、みんな行こう。私達の闘いに決着を付けるために!」

    ……

    ……

    ……

    運命チョコ「…………頑張れよ!」

    – Fin –

  •   パッチェさん #49355 返信

    【ななみ家の日常】

    – 居間 –

    鶴乃「…………」

    フェリシア「…………」

    鶴乃「……王手!」

    フェリシア「ダウト!」

    鶴乃「くっ……そう簡単にはいかないか」

    フェリシア「オレを舐めてもらっちゃ困るぜ」

    鶴乃「…………」

    フェリシア「…………」

    鶴乃「…………」

    フェリシア「チェックメイト!」

    鶴乃「二間高ガカリ!」

    フェリシア「なっ……負けた……」

    さな(睨み合いながら色んなゲームの用語を叫んでる……勝敗基準が分からない)

    鶴乃「ふんふんっ! やっぱり私が最強だね!」

    フェリシア「こうなったら……デカゴンボール! 我の願いを叶えたまえぇ!」

    鶴乃「まさか……っ、さなロンを呼び出した!?」

    さな「あっ…….えと…….さ、さあ願いを言え。何でもひとつだけ願いを叶えてやろー」

    フェリシア「オレに……グレープのアイスをくれぇ!」

    さな「ど……どうぞ」

    鶴乃「ああっ! 私のグレープアイス返してよ! ちょっと、すんなり渡さないでよ!」

    さな「あうぅ…….ごめんなさい……」

    フェリシア「さなは悪くねーぞ。オレの願いを叶えただけだ」

    鶴乃「だったら私も願いを叶えてもらうもんね! さなロン、私にデカゴンボールチョコをちょうだい!」

    さな「どうぞ……」

    フェリシア「あー! それはオレが買ったデカゴンボールチョコだぞっ! 触んなよ!」

    鶴乃「フェリシアが先に私のアイス取ったんでしょ!?」

    フェリシア「取ってねーもん! 願いを叶えただけだ!」

    鶴乃「私だって願いを叶えただけだよ!」

    さな「あ、あの……ふたりとも落ち着いて」

    フェリシア「さなロンは黙ってろ!」
    鶴乃「さなロンは黙ってて!」

    さな「はうぅ……いろはさん、やちよさん早く帰って来て……!」

    1時間後……いろはとやちよが買い物から帰って来た時、鶴乃とフェリシアは寝て(倒れて?)いた。その横には『世界拷問全書』を子守歌の様に朗読するさなの姿があったという。

    …………………………

    ………………

    ………

    【はちゃめちゃ☆ななみ家は大騒ぎ!】

    はじまるよ!

    .
    .

    『斜め上へ全力疾走』

    – 居間 –

    〜 勉強中 〜

    フェリシア「心頭滅却すれば火もまた涼し。……ああ〜調べたけどよく分かんねぇよ〜。鶴乃教えてくれ」

    鶴乃「しょうがないなー。心頭滅却すれば火もまた涼し、ってのはね、無念無想の境地に至れば、火さえも涼しく感じる」

    鶴乃「分かりやすく言うと……心から雑念を取りさえすれば、心の持ち方次第でどんな苦難や苦痛も凌げる……って意味だよ」

    フェリシア「んあぁ? ……だめだ全然分からねぇ」

    鶴乃「えーと、なんて言えば……辛いとか痛いとか思わなければそもそも苦痛にはならないというか……好きなことに集中してる時って他のこと感じないでしょ? 痛い、熱いっていうのを感じる負の感情を持たなければ火も熱くないってことだよ」

    フェリシア「んん〜……??? でも、心で熱さを感じなくても実際体は熱さを感じるじゃん」

    鶴乃「いやまあ、そうだけど。これは精神的な話をしていて肉体的な痛覚とかの話しじゃなくて……」

    フェリシア「……そういえば、クウシンサイ先生は心頭滅却すれば火もまた涼し!って言って火山の中で戦ってたな……。つまり、クウシンサイ先生みたいになれば火も涼しいのか!」

    鶴乃「へ? いやいや、確かにクウシンサイ先生はそうだったけど私達には……」

    フェリシア「理屈は良く分かんねぇけどさ、そんなの関係無く心頭滅却出来れば火は涼しいんだろ? そうなったら最強じゃん!」

    鶴乃「っ!……確かに!」

    フェリシア「やっぱ考えるより実践だよな!鶴乃、外行こうぜ!」

    鶴乃「最強へ至る修行だね! ふんふん!」

    ーーーーーーーーーー

    ーーーーーー

    ーーー

    – 庭 –

    フェリシア「で、どうすりゃいいんだ?」

    鶴乃「え? ……分かんない」

    フェリシア「…………」

    鶴乃「…………」

    フェリシア「とりあえずクウシンサイ先生みたいにすればいいんだよな? ……でもどうやって……」

    鶴乃「うーん……そうだ! さっきフェリシアも言ってたじゃん。考えるより実践だよ!Don’t thihk. FEEL!」

    フェリシア「考えるな、感じろ、だな!」

    鶴乃「さあ、フェリシア。クウシンサイ先生の力を感じてその身に宿すのだ!」

    フェリシア「うおおおおおおお!」ゴゴゴゴ……

    鶴乃「ふんふん!」

    フェリシア「むむむむむ……」ゴゴゴゴ……

    鶴乃「どう? どんな感じ?」

    フェリシア「……きてる!」

    鶴乃「マジで!?」

    フェリシア「ああ、きてる……! オレ今めっちゃ心頭滅却してる気がする!」

    鶴乃「遂に……辿り着いたんだね、フェリシア」

    フェリシア「今ならいけるぞ!」

    鶴乃「心頭滅却すれば火もまた涼し、いくよ!」

    フェリシア「よしこいっ!」

    鶴乃「チャッチャー!!」バシュンッ

    ボォフゥウウウ!……ボボォッメラメラ……

    フェリシア「……! これは!」

    鶴乃「おお!」

    フェリシア「あっちいいいいい!!!」

    鶴乃「フェリシアアアアアアア!!」

    フェリシア「燃えるううううう!!!」

    鶴乃「フェリシアアアアアアア!!」

    バシャーン!

    やちよ「騒がしいと思ったらなに馬鹿な事やってんのよ! 危ないでしょ!」

    フェリシア「ふぅ……助かったぜ……」

    鶴乃「大丈夫?」

    フェリシア「おっかしいな〜、熱くないはずなのに……」

    やちよ「火だるまになったら熱いに決まってるでしょ!」

    鶴乃「でも、心頭滅却したから火は涼しいはずだったんだよ?」

    やちよ「は?」

    ーーーーーーーーーー

    〜 経緯説明中 〜

    ーーーーーーーーーー

    やちよ「はぁ……なんて馬鹿なことを……」

    フェリシア「なんでダメだったんだろうな?」

    鶴乃「いけそうな感じだったのにね」

    やちよ「………………」

    やちよ(本当に世話が焼けるわね……。ふたりきりにすると喧嘩するか馬鹿なことして騒ぐかで……。仲が良いのは嬉しいことなんだけど)チラッ

    鶴乃「最強への道は長いからね! 好き放題の極意も半端な鍛錬じゃ辿り着けない境地だし」

    やちよ(鶴乃は頭良い子のはずなんだけど、時々変な所でアホの子だから困るのよねぇ)

    フェリシア「やっぱクウシンサイ先生みたいに何年も修行しないといけねぇのかなー」

    やちよ(フェリシアは魔女とデカゴンボールのことになると、後先考えずに行動するから危なっかしいし……)

    やちよ(普通に意味を教えたり注意してもこの子達は懲りないだろうから、ここは少し怖がらせて反省させましょうか)

    やちよ「ふたりとも、ちょっと良いかしら?」

    フェリシア「お、なんだ?」

    鶴乃「どうしたの?」

    やちよ「あなた達、心頭滅却すれば火もまた涼し、の意味ちゃんと分かってる?」

    フェリシア「心頭滅却したら火に触っても涼しいってことだろ?」

    やちよ「文字通りの意味しか分かってないじゃない……」

    鶴乃「考え方や心の持ちようで苦難や苦痛も凌げるって意味でしょ?」

    やちよ「違うわ」(本当はあってるけど……)

    鶴乃「えぇ〜っ!? うそーーー!!私が間違えるなんて……」

    やちよ「心頭滅却すれば火もまた涼し。何を滅却するって言ってる?」

    フェリシア「心頭だ」

    やちよ「つまり?」

    鶴乃「心と頭?」

    やちよ「そう、心と頭を滅すれば火は涼しいと言ってるのよ。感情と脳が無ければそもそも痛みは感じないから」

    フェリシア「なるほど!」

    鶴乃「流石ししょー!」

    やちよ「これで、心頭滅却すれば火もまた涼し、の意味が分かったわね?」

    フェリシア「でも具体的にどうすればいいんだ? 心と頭を無くすって……」

    やちよ「それは私が教えてあげる。実際にあなた達に体験してもらうことでね」チャキ

    鶴乃「はりゃ? なんで槍を構えてんの?」

    やちよ「心頭滅却……つまり、首を切り落として心臓を抉り出せばいいのよ!!」

    フェリシア&鶴乃「「バイオレンスううう!!!??」」

    〜Fin〜

    .
    .

    『くらえ、私の必殺技!』

    – 居間 –

    さな「いろはさん! 聞いてください!」

    いろは「どうしたの? さなちゃん」

    さな「私気付いたことがあるんです。色んな道具の名称を、人物の名前や必殺技の名前にして組み合わせるとかっこいいってことに……!」

    いろは「どういうこと?」

    さな「例えば、ニードルスレイダーとインパクトドライバー。ニードルスレイダーが名前で、インパクトドライバーが必殺技です。このふたつを組み合わせると……」

    さな「ニードルスレイダーのインパクトドライバー!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    ニードルスレイダー「必殺、インパクトドライバー!」

    ドカアアアン!!!

    ーーーーーーーーーー

    さな「かっこいい……」

    いろは「あ〜……分かるような分からないような……」

    さな「そんなわけで私がかっこいいと思った道具の名称を一部ですがまとめてみました」ペラッ

    いろは「すごい、色んな道具の名称が紙にびっしり書かれてる……」

    さな「これを使ってかっこいい必殺技ごっこをしましょう。……嫌、ですか?」

    いろは「ううん、そんなことないよ!やってみようか」

    さな「はい!」

    いろは「じゃあ、私から。……ストリッパーと……ウォーターポンププライヤーで……」

    いろは「ストリッパーのウォーターポンププライヤー!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    ストリッパー「くらえ! ウォーターポンププライヤー!」

    ズギューーーーン!!!

    ーーーーーーーーーー

    さな「すごい、初めてとは思えないかっこよさです……!」

    いろは「あっ、今のでだいぶ要領がつかめたかも」

    さな「流石いろはさんです。次は私ですね。えーと……」

    さな「ブロワーのワイヤーツイスター!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    ブロワー「受け取れ、ワイヤーツイスター!」

    シュイィィィン……ズゴーン!!!

    ーーーーーーーーーー

    いろは「良い感じに決まったね!」

    さな「はい!」

    いろは「私は……どれにしようかな……」

    いろは「エンドミルのシクネスゲージ!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    エンドミル「この一撃で終わらせる……シクネスゲージ!」

    ズババババババーンッ!!!

    ーーーーーーーーーー

    さな「おぉーー!」

    いろは「えへへっ。なんだか楽しいね」

    さな「そう言って頂けて嬉しいです」

    鶴乃「なにやってんの?」

    いろは「あっ、鶴乃ちゃん」

    さな「いろはさんとかっこいい必殺技ごっこをしていたんです」

    鶴乃「へ? なにそれ?」

    ーーーーーーーーーー

    〜 ルール説明中 〜

    ーーーーーーーーーー

    鶴乃「楽しそーーー!私もやる!」

    さな「これが名称リストです」

    鶴乃「おぉーー、たくさん書いてある」

    いろは「じゃあ鶴乃ちゃんいってみよう!」

    鶴乃「それじゃあ……サンダーのプロトラクター!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    サンダー「我に刃向かうか? プロトラクター!」

    キュィィィィ……チュドーン!!!

    ーーーーーーーーーー

    フェリシア「かっけえええええええ!!」

    鶴乃「うわぁ、びっくりしたぁ!」

    いろは「フェリシアちゃん! いつからいたの?」

    フェリシア「ちょうど今帰って来たんだ。そしたらみんなで面白そうなことやってんじゃん! オレもやっていい!?」

    さな「大歓迎です!」

    フェリシア「しゃあ、ガツンと決めてやるぜ!」

    いろは「はい、名称リスト」

    フェリシア「う〜ん迷うな〜…………よしっ」

    フェリシア「二ブラのハンマードリル!」

    ーーーーーーーーーー

    ※イメージ映像です。

    二ブラ「攻撃はパワーだぜ! ハンマードリル!」

    ズドドドドドドガーンッ!!!

    ーーーーーーーーーー

    フェリシア「決まったぜ!」

    さな「かっこいいです」

    鶴乃「ねえねえ次私やりたい!」

    いろは「ピンセットのディスクグラインダー!」

    鶴乃「あっ、ずるい! 私は……クランプのラジアルアームソー!」

    フェリシア「くらえ! バールのエアハンマー!」

    さな「えいえいっ、ジグソーのラチェットレンチ!」

    ワイワイ! ガヤガヤ!

    ワイワイ! ガヤガヤ!

    ……………! ……………!

    やちよ「………………」

    やちよ(いい歳して私もやりたいなんて言えない……)

    〜Fin〜

    .
    .

    『安寧のひと時』

    – 居間 –

    いろは「やちよさん掃除終わったよ」

    やちよ「あら、こっちも片付いたわ」

    いろは「じゃあ全部終わりだね」

    やちよ「やること終わったし休憩しましょうか」

    いろは「そうだね」

    ーーーーーーーーーー

    ーーーーーー

    ーーー

    いろは「…………」

    やちよ「…………」

    いろは「静かですね」

    やちよ「うるさいのが居ないからね」

    いろは「やちよさんが『喧嘩して家を荒らすなら外で遊んで来なさい!』って鶴乃ちゃんとフェリシアちゃんを追い出しちゃいましたからね」

    やちよ「荒れた部屋を掃除するのに騒がれたら邪魔だもの。……一応見張り役でさなに付いて行ってもらったけど、大丈夫かしら?」

    いろは「喧嘩といってもいつも一時的なものですぐに遊び始める様な仲だから、大丈夫だよ。さなちゃんも付いてるし」

    やちよ「ふふ、そうね」

    いろは「………….」

    やちよ「…………」

    いろは「……ふぁ……あぁ。こう静かだと眠くなっちゃう……」

    やちよ「掃除で体を動かしたせいもあるでしょうね。……私も眠くなってきちゃった」

    いろは「…………」

    やちよ「……いろは?」

    いろは「はい?」

    やちよ「膝枕してあげるからこっちに来なさい」

    いろは「えっ? 膝枕? ……それはちょっと恥ずかしいというか……」

    やちよ「私達だけしかいないんだから、気にすることないわよ。……ほら、おいで」

    いろは「うぅ……はい……」

    やちよ「…………」ナデナデ…….

    いろは「…………」

    やちよ「…………」

    ーーーーーーーーーー

    ーーーーーー

    ーーー

    フェリシア「なにやってんだあいつら?」

    鶴乃「ふたりで一緒に寝てるみたい」

    さな「……幸せそうですね」

    いろは「えへへ……」

    やちよ「ふふ……」

    鶴乃「とりあえずそっとしとこうか」

    さな「そうですね」

    フェリシア「まあ、寝てる分には起こさなきゃ怒られないからな」

    〜Fin〜

  •   名も無きモキュ #48812 返信

    【フールガールと芸術家】

    『おつかいはいつも突然に』

    – 部室 –

    アリナ「……フールガール!」

    かりん「なっ、アリナ先輩どうしたの?」

    アリナ「あんぱんが怖いワケ」

    かりん「あぁ……ちょっと待っててなの」

    トットット……ガラガラ、ピシャッ

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    トットット……ガラガラ、ピシャッ

    かりん「はぁっ…はぁっ…あんぱん買って来たの!」

    アリナ「ちょっと、どんだけ待たせるワケ? アリナのパシリは5分以内って決まってるんですケド」

    かりん「そんな無茶苦茶な〜……これでも一生懸命頑張ったなの!」

    アリナ「アンタの頑張りなんてどうでもいいカラ、さっさとあんぱん寄越してヨネ」

    かりん「理不尽なの……」

    アリナ「ん? 2つ入ってるんですケド?」

    かりん「いつもアリナ先輩が食べてるやつと、新発売の いちごカスタード入り粒あん を買って来たから好きな方を選んで欲しいなの!」

    アリナ「2つもらうカラ」

    かりん「え?……わたしもあんぱん食べたいなの」

    アリナ「じゃあ2つとも半分に切って欲しいワケ。これでアリナもフールガールも両方食べられるヨネ?」

    かりん「うんなの!」

    〜少女間食中〜

    かりん「ふぅ……あんぱん美味しかったなの」

    アリナ「フールガール!」

    かりん「うわっ、今度はどうしたの?」

    アリナ「このへんで、いちご牛乳が1杯怖いワケ」

    〜Fin〜

    .
    .

    『一枚上手』

    – 部室 –

    かりん「…………」キョロキョロ

    かりん「よしっ、アリナ先輩はまだいないの」

    かりん(ふっふっふっ……わたしはマジカルかりん。ドアを開けたら大量のキャディが降ってくる仕掛けをしたの。これでアリナ先輩を驚かせてやるなの!)

    かりん「準備が出来たから漫画の絵を練習するなの!……? アリナ先輩の机の上に何かあるなの。……お菓子箱?」

    かりん「アリナ先輩のだよね? 勝手に食べたのがバレると後が怖いから……ちょっと中を見たらお菓子が逃げ出した事にするの!」カパッ

    『ヴァァァアアアッッッ!!』

    かりん「うわあああああああああ!!???
    なに!? なんなの!?」

    『ほんと、アンタってフールガールだヨネ』

    かりん「な!? この声は!!」

    バンッ!

    アリナ「フールガールの愚行と間抜け面しっかり録画したカラ」

    かりん「ロッカーからアリナ先輩が出て来たなの!?」

    アリナ「それにしても……アリナを引っ掛けるためにおバカな仕掛けをしたり、お菓子を勝手に食べようとするトカ……。いい度胸してるヨネ?」

    かりん「ま、待ってなの! わたしは未遂だから許して欲しいの! 仕掛けもすぐに解除っ……」

    コンコン……ガラッ

    先生「御園、ちょっと話が……」

    キャンディースコール! バラバラバラッ

    先生「うわ、イタタタッ! な、何事だ!?」

    かりん「あっ…………」

    アリナ「アリナじゃなイヨ? 証拠映像もあるワケ」

    先生「…………御園!! 職員室へ来なさい!!」

    かりん「ごめんなさいなの〜……」

    ガラガラ……ピシャッ

    アリナ「………………」ぽつん

    アリナ「ほんと、フールガールだヨネ」

    〜Fin〜

    .
    .

    『新鮮な作品つくりは行動力から』

    – 部室 –

    アリナ「…………」

    アリナ(アートをクリエイトしてたら、急に棺桶の中ってどんな気分になるのか知りたくなって手近なそれっぽいモノに入ってみたケド)

    アリナ「流石にロッカールームに入るのは安直過ぎたヨネ〜……」

    ガラガラ…

    アリナ(? 誰か部室に入ってキタ……)

    かりん「…………」キョロキョロ

    アリナ(ああ、フールガールか……ちょっと挙動不振だヨネ。これはおバカなことを企んでる時のフールガール。ここは……携帯カメラのムービーONなワケ!)ピピッ

    かりん「よしっ、アリナ先輩はまだいないの」

    アリナ(バリバリいるんですケド)

    かりん「…………」ゴソゴソ

    アリナ(ドアに何を……何かが入ったカゴ?……あ〜アリナ的に分かっちゃったカモ)

    かりん「〜〜♪〜〜♪」

    アリナ(あれはいかにもフールガールがやりそうな幼稚なイタズラ。俗に言う黒板消しドロップってやつだヨネ)

    かりん「ふっふっふっ…………!」

    アリナ(上機嫌にひとりで笑ってるし……キモッ)

    かりん「準備が出来たから漫画の絵を練習するなの!」

    アリナ(シット! くだらない事してないで最初からちゃんと絵の練習しなさいヨネ。まったく……ん? アリナの机の方に……あ、先生に差し入れでもらったお菓子を見テル?)

    かりん「アリナ先輩のだよね? 勝手に食べたのがバレると後が怖いから……」

    アリナ(フールガールにしては良く分かってるじゃナイ)

    かりん「ちょっと中を見たらお菓子が逃げ出した事にするの!」カパッ

    アリナ「ヴァァァアアアッッッ!!」

    かりん「うわあああああああああ!!???
    なに!? なんなの!?」

    アリナ「ほんと、アンタってフールガールだヨネ」

    かりん「な!? この声は!!」

    バンッ!

    アリナ「フールガールの愚行と間抜け面しっかり録画したカラ」

    かりん「ロッカーからアリナ先輩が出て来たなの!?」

    アリナ「それにしても……アリナを引っ掛けるためにおバカな仕掛けをしたり、お菓子を勝手に食べようとするトカ……。いい度胸してるヨネ?」

    かりん「ま、待ってなの! わたしは未遂だから許して欲しいの! 仕掛けもすぐに解除っ…… 」

    コンコン……ガラッ

    先生「御園、ちょっと話が……」

    キャンディースコール! バラバラバラッ

    先生「うわ、イタタタッ! な、何事だ!?」

    かりん「あっ…………」

    アリナ「アリナじゃなイヨ? 証拠映像もあるワケ」

    先生「…………御園!! 職員室へ来なさい!!」

    かりん「ごめんなさいなの〜……」

    ガラガラ……ピシャッ

    アリナ(………………)ぽつん

    アリナ「ほんと、フールガールだヨネ」

    〜Fin〜

    .
    .

    『お昼休みが生んだ騒がし少女?』

    – 屋上 –

    アリナ「…………」もぐもぐ

    かりん「〜〜♪〜〜♪」もぐもぐ

    アリナ「フールガール」

    かりん「どうしたの?」

    アリナ「アンタに虫が止まってるんですケド」

    かりん「えっ!? どこどこどこどこに止まってるの!?」

    アリナ「ちゅー、ズゾゾゾ」

    かりん「……って、ああ!わたしのいちご牛乳! 勝手に飲まないでなの!!」

    アリナ「虫が止まってるって教えてあげた報酬だカラ」

    かりん「それはわたしからいちご牛乳を奪うための嘘なの!」

    アリナ「アリナを嘘つき呼ばわりなワケ? 自分の右肩をよく見てから言って欲しいヨネ」

    かりん「えっ? きゃあああああああああああ!!」ジタバタッ

    アリナ「うるさいんですケド。埃が舞うから大人しくしてヨネ」もぐもぐ

    かりん「取って取ってアリナ先輩取ってえええええ!!」ジタバタッ

    アリナ「アンタが暴れたからどっかに飛んでったワケ」

    かりん「あ……はぁぁぁ……」

    アリナ「騒がしいヤツ」

    かりん「……疑ってごめんなさいなの」

    アリナ「別に気にしてないケド。その代わりこのいちご牛乳はアリナが全部もらうカラ」

    かりん「はいなの」

    アリナ「とりあえず座ってご飯食べタラ?」

    かりん「そうするの」

    アリナ「…………」もぐもぐ

    かりん「…………」もぐもぐ

    アリナ「ごちそうサマ」

    かりん「……! ごふぉぐっ」

    アリナ「は? なんナノ?」

    かりん「んー! んー!」

    アリナ「ちょっ、大丈夫なワケ!?」ドンドンッ

    かりん「かはっ……はぁ、はぁ」

    アリナ「漫画じゃないんだカラ、そこまでコミカルに徹しなくてもいいんですケド……」サスサス…

    かりん「……あ……ありがとうなの。もう大丈夫なの……」

    アリナ「ほら、これ飲んで落ち着くといいヨネ。……今度喉に詰まらせたら承知しないカラ」

    かりん「ちゅー、ズゾゾゾ」

    アリナ「……ほんと、人騒がせなヤツ」

    かりん「ごめんなさいなの」

    アリナ「落ち着いたワケ?」

    かりん「うん」

    キーン コーン カーン コーン

    かりん「あ、予鈴なの」

    アリナ「アリナは先に戻るカラ」

    かりん「助けてくれてありがとうなの。また放課後に部室で会うなの」

    アリナ「ハイハイ。じゃあねフールガール」

    ガチャッ、キィ…バタンッ

    アリナ「はあ〜ぁ、結局アリナのいちご牛乳が無くなったワケ……。ほんと、フールガールは世話が焼けるヨネ」

    〜Fin〜

    .
    .

    『ふたりの距離は』

    – 部室 –

    かりん「…………」カキカキ

    アリナ「…………」ペト…ペト…

    かりん「…………」カキカキ

    アリナ「…………」サッサッ

    かりん「…………ふぅ」ガタッ…テクテク…

    アリナ「…………」シュッ…

    かりん「アリナ先輩、ちょっといいなの?」

    アリナ「…………」カリカリ

    かりん「アリナ先輩〜……」

    アリナ「…………」カリカリ

    かりん「アリナ先輩!」

    アリナ「……ナニ?」

    かりん「わたしの描いた漫画を見て欲しいの!」

    アリナ「今手が離せないワケ。後で見ておくカラ」

    かりん「分かったの」 テクテク…ガタッ…

    アリナ「…………」カリカリ

    かりん「…………」ペリッ

    アリナ「…………」カリカリ

    かりん「…………」カキカキ

    アリナ「…………」コトッ…チャプ…

    かりん「…………」パサッ

    アリナ「…………」ペト…ペト…

    かりん「…………」ガタッ…テクテク

    ガコン、キィ…バタンッ

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    かりん「……あ、いけない! おばあちゃんとの約束があったなの! そろそろ帰らないと……」

    アリナ「…………」ペキッ…ペキッ…

    かりん「アリナ先輩、わたし今日はもう帰るなの」

    アリナ「…………」パラパラ…

    かりん「漫画……わたしの机の上に置いておくから、時間がある時に見て欲しいなの」

    アリナ「…………」サッサッ

    かりん「……お疲れ様なの」テクテク…

    ガラガラ…ガラガラ、ピシャッ

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    アリナ「……ふぅ……あ、もうこんな時間……そろそろ帰らないと先生に怒られるカナ」

    アリナ(……そう言えば、フールガールが漫画描いたから見て欲しいって言ってたヨネ)

    テクテク……

    スッ……

    ペラッ

    ペラッ

    ペラッ

    アリナ(絵は相変わらずだけど、最初に比べたら少しはマシになったカナ……。話は自分の書きたい事をちゃんと書けてるならいいんじゃナイ?)

    ペラッ

    ペラッ

    アリナ(ほんと、フールガールはこういう王道な展開好きだヨネ。アリナ的にはもっと独創性が欲しいワケ。話は一応まとまってるケド……)

    ペラッ…スル…

    パサ

    アリナ(? 何か落ちたヨネ?)

    スッ…

    アリナ(メモ用紙?)

    〈アリナ先輩へ
    いつもわたしのこと見ていてくれてありがとうなの! 漫画の絵もお話もアリナ先輩のおかげで上達したの! まだまだって怒るかもだけど……。
    わたしもアリナ先輩の姿をいつも見てるの。真剣に取り組んでいる姿はすごくかっこいいの。
    わたしにとってアリナ先輩は憧れの人、大好きな先輩なの。

    わたしも頑張るからアリナ先輩も頑張るなの!

    アリナ先輩のロッカーにわたしからのプレゼントがあるの! かりん〉

    アリナ(…………)

    アリナ「ほんと、フールガールなんだカラ……」

    アリナ(憧れられたってうっとしいだけなんですケド。アンタに纏わり付かれて相手してるより、1人の方が断然アートの作製も進むワケ。頑張れって言うならさっさと上達してアリナの邪魔しないでほしいヨネ)

    アリナ(別に好きで面倒見てるんじゃナイ。いつも近くでうるさいカラ自然に意識がそっちに向くダケ)

    アリナ(……ただ、フールガールが真剣で一生懸命な姿を、誰よりも近くで見てるカラ……アリナは……)

    アリナ「……ああ、もうっムカつくんですケド! 調子狂うワケ! フールガールのバカ!」

    アリナ(アリナのロッカー……?)

    テクテク…

    ガコン、キィ…

    アリナ「…………」

    アリナ(いちご牛乳……)

    アリナ「何が入ってるかと思っタラ……」

    《わたしにとってアリナ先輩は憧れの人、大好きな先輩なの》

    アリナ(甘ったるいのはいちご牛乳だけにしといてヨネ)

    ペリ……プスッ……

    ちゅー……

    アリナ(……ほんと、フールガールもいちご牛乳も甘ったるいワケ。……でも、アリナ的に……)

    ちゅー、ズゾゾゾ……

    アリナ「美味しいんですケド」

    〜Fin〜

     

     

    •   パッチェさん #48813 返信

      いっつも名前変え忘れちゃう……

  •   パッチェさん #48703 返信

    【この命は誰が為に】

    僕はアントニー。薔薇園の魔女の手下。この立派なヒゲは、我が主である薔薇園の魔女にセットしてもらった自慢のおヒゲ。
    僕の仕事は薔薇園を育むこと。魔女が満足出来る薔薇園が完成するまで。

    基本的には自由な暮らし。花の面倒を見る日もあれば、友達と遊び呆ける日もある。
    今日は友達と朝から新しい色の薔薇の種を植えて、薔薇園の手入れをした。
    ここでは雑草であっても綺麗な花が咲く。手入れを兼ねて雑草抜きをし、その雑草で作ったネックレスとクラウンを友達にプレゼントした。
    さっそく身に付けて喜ぶ友達。とっても良く似合っている。

    日がな一日お花の手入れをしたり、魔女のお世話をしたり、友達と遊んだり、平和な日々を送っている。幸せだな、そう思った。

    魔法少女がやって来るまでは。

    ピカッ、と何かが光った。
    手を繋いでいた友達がふと、腕だけを残して一瞬で消えた。
    ……どこへ行ったの?
    訳が分からず、その腕を見つめてただ立ち尽くしていた。
    すると、誰かに突き飛ばされて僕は地面に倒れ込んだ。顔を上げると立っていたのは僕と同じ薔薇園の魔女の手下だ。次の瞬間、僕を突き飛ばした手下は鋭い光の線に貫かれて消し飛んだ。
    何が起きたのか理解したのは結界内の警報が鳴り響いてからだった。
    戦闘に特化した薔薇の騎士団が怒号にも似た雄叫びをあげながら突撃していくのが視界の端に見えた。

    魔法少女がやって来たのだ。

    視界が霞む。ドクンッ…と、激しい感情の灼熱が体を駆け回り込み上げてる。恐怖、悲しみ、怒り、憎しみ、驚き。錯乱した僕は自分が生きているのか死んでいるのかさえ分からなくなった。
    夢か、はたまた幻か。それともここは死後の世界か。
    そんな現実逃避から僕を引きずり戻したのは魔女の声だった。
    僕はまだ生きている。ここで初めて、危機感を覚えた。
    不思議なもので、生命は極限の危機に直面すると思考速度が常軌を逸する。ただひとつ、何をしなければいけないかはすぐに分かった。

    逃げなくては。

    後からくる爆発音と地響きを背中で聞きながら、僕は魔女の元へ走り出した。振り返らない。生きている中で一番集中して、今までにないくらい手足を動かし全力で走った。
    全ての景色が淡く感じる、全ての音が遠く聞こえる。魔法少女の攻撃であろう炸裂音が結界を丸ごと揺るがす。その攻撃を受けたであろう騎士団の断末魔が僕の心を切り裂いていく。仲間がひとり、またひとりと死んでいく。
    それでも、走るのをやめなかった。生き残るために。魔女の居る魔女の部屋まで。

    魔女は戦闘員以外の手下を招集して、自分の背後の守護結界へ放り込んでいた。我が子らを守る為に。
    僕に手を伸ばし守護結界へ入る様に促す魔女。僕を覗き込む顔は子をあやす様な優しい表情。しかし、その瞳は恐れと悲しみで染まっているのが分かった。
    そんな魔女を見て、自身が生き残るよりも最期まで魔女に尽くしたい、そう思った。
    僕も戦う。
    しかし、魔女は

    『大丈夫、戦いはじきに終わる。結果はどうあれ、お前達は生き残る。生きて、生きなさい』

    そう言って僕を守護結界へ放り込んだ。

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    どれ位の時間が経ったのだろうか?
    なんの変化もない。ただじっと、守護結界の中で震えて身を縮めていた。

    唐突に爆発音が近くに聞こえた。とても強い魔力を感じる。
    魔法少女が魔女の部屋へ入って来たのだ。
    魔女の怒りの咆哮が響き渡る。魔女と魔法少女の戦闘が始まった。
    みんなで身を寄せ合い、お互いに震える身体を抱きしめて祈りを捧げた。
    守護結界からは外の様子が見えない。でも、音と、魔女がどういう状況にあるかは伝わってくる。
    どうやら今押しているのは……魔女の方だ。
    流石だ、やっぱり魔女は強い。そうだ、魔法少女に負けるはずがない。そう思い不安な気持ちが少しずつ消えていった。

    時間が経つにつれて戦闘はより熱を帯びる。魔女の攻撃も激しさを増す。
    ……しかし、魔女の威圧が乗った咆哮は、次第に悲鳴へと変わっていった。外の状況を思うと絶望した。酷く心が締め付けられた。

    しばらくして外の音が何も聞こえなくなった。
    心がリンクしている僕達には分かる。魔女はまだ生きている。しかし、魔法少女の魔力も感じる。戦闘はまだ終わっていない。
    緊張と静寂が守護結界を包む。
    そこへ、魔女の声が聞こえてきた。

    『魔法少女は強かった。戦いは、今終わる。私が死ぬ事で結界も共に滅びるだろう』

    僕達は悟った。そして、静かに魔女の言葉を聞き続けた。

    『私と結界が滅びても、お前達は生き残る。さあ、行きなさい。我らが薔薇園は滅びない。お前達が生き続け、育んでいくから』

    そう言うと守護結界に穴が空いた。魔女の部屋とは反対側、魔女結界の外へと続く穴だ。
    魔女結界が崩れ始めた。もう、魔女に結界を維持するだけ魔力も気力も残ってはいないのだ。
    この穴をくぐれば僕達は生き延びる。
    ……なんの為に? 薔薇園を育む為に? 僕達は魔女の為に薔薇園を育んできた。その魔女がいないのに?
    僕は穴の目の前に立った。一歩踏み出せばそこは外の世界だ。魔女の言い付け通り僕達は生き延びる。
    でも、本当にこれでいいのか……。
    そう思って他のみんなの顔を見た。

    そうだ。どうするべきかは初めから決まっていた。みんなも同じ事を思っていたんだ。僕達が生きているのは、主である魔女の為に。

    僕達は一斉に歩き出した。

    魔女の部屋へ向かって。

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    守護結界を出て最初に目にしたのは、ボロボロになった魔女が驚いた顔で僕達を見ている姿だった。
    ああ、こんなに痛ましい姿になって。辺り一面に広がっていた薔薇園も、今となってはどこに何があったのか分からないほど荒れていた。
    そんな荒地の中央に立っているのは、見間違うものか。僕の友達を、多くの仲間の命を奪った魔法少女だ。
    その鋭い殺気と眼光に一瞬気圧されそうになったが、みんなと決めた覚悟が僕の足を振るい立たせた。

    正真正銘、これが最期の戦いだ。

    まず、僕達は謝らなくてはならない。最期の最期で言う事を聞けない悪い手下でごめんなさい。
    でも、これだけは言わせて下さい。

    どんな時でも貴方に仕えてきました。それは僕達の誇りです。なので、最期までお仕え致します。

    魔女は子供をたしなめる様に眉間に皺を寄せていたが、その表情はどこか安心した様な、呆れた様な、穏やかな表情をしていた。
    その顔を見て僕達は満足した。やはり、この選択は間違っていなかった。

    魔女が起き上がる。
    魔法少女が武器を構える。
    僕達手下は雄叫びをあげて魔法少女へ突進した。

    そこで、僕の記憶は途切れた。僕の物語はここでお終い。

    〜 Fin 〜

  •   名も無きモキュ #48685 返信

    【八雲みたまの討伐屋さん】

    ???「あなたの風邪はどこからかしらぁ〜…教えてくれる?」

    ???2「な、なんだお前はっ!?」

    ???「答えてちょうだい」

    ???2「の……喉から」

    ???「ううん、違うわよ」ズゥン

    ???2「かっ……は……」ドサッ

    ???「わたしのマギアのせいなのよ?」

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    -神浜市 調整屋-

    わたしの名前は八雲みたま。ピチピチの17歳。神浜市のはずれで調整屋を営んでいるわ。主に魔法少女の魔力を調整したり、女の子が戦う為の必需品を販売している。その見返りとしてグリーフシードを得ているから、わたしは普段は滅多に戦う事はないの。
    みんなのサポーター、魔法少女を支える縁の下の力持ち……ってところかしら?
    最近は特訓のおかげで以前より戦える様になったけど、それでも、ひとりで魔女を相手にするのはまだ少し不安なのよねぇ……。

    魔法少女「調整屋さん、ありがとうございました。またお願いしますね」

    みたま「はぁ〜い。またいらっしゃいねぇ」

    ももこ「おっす、調整屋〜。今日も精が出るな」

    みたま「あら、ももこじゃない。今日は調整かしらぁ? それともお買い物?」

    ももこ「いや、近くに用があったからついでに寄っただけさ。はい、これ差し入れのお菓子」

    みたま「あらぁ、わざわざわたしに会うためだけに来てくれたのねぇ。調整屋さん嬉しいっ、ももこちゃんだ〜い好き!」

    ももこ「うわっちょ、抱き着くな……っ! そして腰に手を回すな!」

    みたま「いいじゃない、わたし達の仲 な・ん・だ・し?」

    ももこ「よくない!」

    みたま「もぉ、つれないわねぇ〜」

    ももこ「はぁ……まったく、あんたって人は」

    みたま「うふふ、ごめんなさいねぇ。ただ遊びに来てくれる人なんて久しぶりだったから」

    ももこ「いやまぁ、気晴らしになってくれたんならいいけどさ。こんな所にずっと居たら退屈だろうし」

    みたま「ももこは優しいのね。うふふ」

    ももこ「だぁー!だから抱き着こうとするな!」

    こうして毎日わたしは楽しく過ごしているわ。こうやってたくさんの魔法少女が会いに来てくれるから。

    みたま「あら、そろそろ陽が落ちるわね。ももこは時間大丈夫なのかしら?」

    ももこ「ん? もうこんな時間か。そろそろ帰ろうかな」

    みたま「今日はありがとうね、ももこ。また遊びに来てくれると調整屋さん嬉しいなぁ〜」

    ももこ「おう、今度は調整もお願いしようかな。じゃ、またなー」

    みたま「はぁい、またいらっしゃい」

    こうして陽が沈み、昼の時間が終わる。
    そして、魑魅魍魎がはびこる時間がやってくる、夜が降ってくる。
    八雲みたま、昼の顔である魔法少女の調整屋さんはここでおしまい。
    ここからは、夜の顔。影の討伐屋さんの時間。

    わたしの戦闘方法は魔力を流したタオルで攻撃をしたり、相手に魔力を流し込み調整をわざと失敗する事で内部から破壊する、そういったもの。
    しかし、日頃の特訓は戦闘能力の向上だけでなく、魔法の新たな使い方をもたらした。
    それは、心を……悪意だけを破壊すること。
    日々の特訓のおかげで、わたしの調整技術と合わせて魔法の使い方をより深く、精密に行える
    様になった。
    人の心をわたしの魔力で包んで自身に取り込み破壊する。使い方を間違えれば簡単に人を殺す。でも、わたしにはこの調整の力で心の一部をピンポイントで破壊する事が出来る。例えば、悪意だけを。

    魔法少女は魔女を倒す事で人を救う。でも、わたしにはとても難しいこと。
    なら、わたしにしか出来ない方法で人を救おう。他の魔法少女が魔女を、人にとっての脅威を物理的に排除するなら、わたしは精神的な脅威を排除する。

    みたま「さあ、行きましょうか」

    夜に紛れ、闇に溶け込む。世の中に蔓延る悪を、わたしは影から包んで溶かす。
    魔法少女として十分な役目を果たせないわたしが選んだ、悪いものを取り除く方法。きっと、魔女を倒すのとは別の形で人を救える筈だから。

    みたま「依頼は……来てるわね」

    《アラもう聞いた? 誰から聞いた?
    夜の街を影から影へ、悪の心を見つけては引きずり込んで溶かしてしまうそのウワサ。
    とある廃墟のポストに悪者退治の手紙を入れると『影の討伐屋さん』が夜を駆けて悪者をやっつけてくれる。
    チョーミステリアス!》

    これは、ウワサ風にわたしが流したただの噂。いつしか魔法少女の間に広まって、普通の人の間でも噂されるようになった。
    そして、手紙は投函された。ならば、影の討伐屋は動きだす。

    みたま「手紙の内容は……」

    『私は△△△といいます。
    最近、ある事件が起きています。少女が立て続けに連れ去られているんです。
    みんな無事に帰って来ていますが、少女達が言うには
    「急に眠気が来たと思ったら、気が付くと豪奢な大広間に居て謎の人物と優雅な食事を楽しんだ。手土産を持たされ家まで送ってもらった」
    と……。
    そして、今日は遂に私の妹が……。
    連れ去った者の名は悪モキュ。少女のリサーチは完璧。気品に満ちた振る舞い。気持ちの良いおもてなし。
    許せません。本当の意味で紳士的な事をするなんて、もっとムフフやグフフな事でなければ需要はないんです!
    こんな悪人は退治して下さい、どうかお願いします!』

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    -神浜市 某御屋敷-
    〜悪モキュSied〜

    少女「…………!!」ジタバタ

    悪モキュ「私の命令通り少女を連れて来たな。結構だ」

    手下モキュ「モッキュ!」

    悪モキュ「しかし、君はその過程で少女を傷付けた……。君は今回が初めての任務だったな」

    手下モキュ「モキュ……」

    悪モキュ「私は明確に言った筈だ。少女を眠らせろ。……そう、少女を眠らせろ。少女を殴れ、ではない」

    手下モキュ「…………」

    悪モキュ「慎重に言葉は選んでいる。
    眠らせろ、殴れ、眠らせろ、殴れ、……同じ言葉に聞こえる、かな?」

    手下モキュ「モキュゥ……」

    悪モキュ「聞こえないなんだって?」

    手下モキュ「モッキュゥ……」

    悪モキュ「制御不能……?そういうのが一番嫌いだ!」ザクッ

    手下モキュ「モギュウウウウ‼︎」

    悪モキュ「たったひとつの命令を見事にしくじりやがって!!」ザクザクザクザクザクッ

    手下モキュ「キュ……」

    悪モキュ「はっははははは……間違いか喜劇か、おまけに靴が血まみれになった!」

    手下モキュ「」

    悪モキュ「少女のこの傷跡が消えずに残ったらどうするつもりだ。いや、体の傷は癒えても、心の傷は癒えない……。おい、少女を自由にしてやれ」

    側近モキュ「……」シュル…ブチッ

    少女「はぁ、はぁ…。こ、こんな事をして許されると思っているのですか!?」

    悪モキュ「すまなかったね、お嬢さん。ひどい事をしてしまって……。本来なら座って、話をし、一緒に優雅な食事を愉しむつもりだったんだ。申し訳ない」

    少女「あなたが……最近噂になってる悪モキュさん?」

    悪モキュ「失礼、紹介が遅れたな。私は悪モキュ、こっちが側近モキュ。そして君は……○○○さんだね? アップルパイとミートスパゲティが大好きだ」

    少女「リサーチも完璧……」

    悪モキュ「本当に申し訳ない。君には大変不快な思いをさせてしまったな。心身の傷が癒えるまでケアサポートをさせてもらうよ。必要な事があればなんでも言ってくれたまえ。
    ……その代わりと言ってはなんだが、先程までの事はひとまず忘れて、優雅な食事を愉しまないかい? 一緒に」

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー

    〜みたま Sied〜

    みたま(見付けた。あれが悪モキュ……。本当に食事をしているのねぇ。それにしても、あの女の子ずいぶん楽しそうね……。豪華な食事、楽しい会話、完璧なおもてなし。
    見てる側はこんな普通の展開ちっとも楽しくないのに)

    みたま「やはり、悪モキュは悪人ねぇ」

    悪モキュ「今日は私の食事会に付き合って頂きありがとう。部下が君に働いた無礼はきっちり償わせてもらうよ」

    少女「気にしないで下さい。こちらこそ美味しい食事をありがとうございました」

    悪モキュ「そう言ってもらえて嬉しいよ。
    側近モキュ、お嬢さんを家までお送りして差し上げなさい。……ああ、お土産を持たせるのを忘れるなよ」

    側近モキュ「こちらです。どうぞ」

    みたま(……悪モキュがひとりになったわね)

    みたま「ターゲット……ロックオン。マギア発動」

    『絶対自壊演舞・呪詛』

    悪モキュ「うっ……急に寒気が、喉が痛い……風邪か? 今日はもう休むとしよう」

    みたま「お休みの前に少しいいかしらぁ」

    悪モキュ「なっ、なんだこの声は……?誰か居るのか!?」

    わたしは背後に回り込む。

    みたま「あなたの風邪はどこからかしらぁ〜…教えてくれる?」

    悪モキュ「…………っ!」

    魔力を流したタオルを相手に巻き付けて身動きがとれないようにする。これでもう、わたしから逃れられない。

    悪モキュ「なんだこれは!どうなっている!?」

    みたま「あなたの風邪はどこからなのか、教えてちょうだい?」

    悪モキュ「何を言って……、早く私を自由に……」

    みたま「答えて」

    悪モキュ「……っ! …………の、喉から……?」

    みたま「ううん、違うわよ。わたしのせい、わたしのマギアからなの」

    『絶対自壊演舞・怨念』

    悪モキュ「ぐはぁっ……か、体が……」

    みたま「熱いでしょう?苦しいでしょう?意識を保っているのがやっとのはず……。だけど、完全に堕ちてしまう前に聞きたい事があるの」

    悪モキュ「……な、何を、だ……」

    みたま「最近少女が連れ去られて豪華な食事を振舞われる事件が発生しているの。その首謀者があなた……悪モキュさんよねぇ」

    悪モキュ「い、いかにも。少女をもてなすのは……紳士として当然の務めだ」

    みたま「あなたは少女をもてなした。少女は最高のひと時を過ごした。そんなほんわか雰囲気のハッピーストーリーを見せられた人の心は濁り、穢れが溢れてしまったの……。あなたが本当の意味で紳士的な事をしてしまったせいでね〜」

    悪モキュ「まさか……!目の前の少女を想うばかりに、周りの人に不快な思いをさせていたとは……」

    みたま「これも全てあなたの持つ『悪意』のせい。視聴者の需要を解せない、紳士的という意味を履き違える愚かさが生んだ、無自覚の悪意」

    悪モキュ「無自覚の……悪意……!」

    みたま「覚えておきなさい。善意とは、受け取る側によっては悪意となり牙を剥くものなのよぉ」

    悪モキュ「…………」

    みたま「あなたのその悪意、わたしが包んで溶かしてあげる」

    『絶対自壊演舞・露心溶融』

    悪モキュ「ぐあああああああっ!!!…………」バタッ

    これでこの人の悪意は破壊した。
    そして、呪いは全てわたしに帰る。

    みたま「くっ……うぅっ……」

    人の悪意を取り込んで破壊する。破壊して溶け出たものがわたしに染み込み穢してゆく。
    わたしはグリーフシードを取り出してソウルジェムにかざした。

    スゥーーー

    みたま「ふぅ……終わったわね〜」

    人は人の悪意と触れ合う事で悪意が芽生え成長していく。しかし、それは人だけのせいではない。人に悪意を植え付け、増長させ、操る存在がいる。
    魔女。
    とある魔法少女が言っていた。

    『人に悪意があるのは、悪意の魔女のせい』

    全てがそうとは言えない。悪意の魔女が本当にいるかも分からない。けれど、人が悪意による行動をするのは少なからず魔女が影響している。だったらわたしは、魔法少女としてその悪意を消す。これは、わたしが人を救う手段であり、魔女に抗う手段でもある。

    わたしは八雲みたま。ピチピチの17歳。昼の顔は調整屋さん。
    夜の顔は……

    『影の討伐屋さん』

    〜 Fin 〜

    •   名も無きモキュ #48688 返信

      名前を変え忘れましたが、トピック主のパッチェさんです

返信先: 気まぐれSS
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