オリ魔法少女発表スレのスレ主が書くSS《悪の組織編》

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このトピックには6件の返信が含まれ、1人の参加者がいます。4 ヶ月、 2 週間前に さんが最後の更新を行いました。

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  •   ここにタイトルいれます #61455 返信

    総合板の『オリジナルの魔法少女を発表するスレ』のスレ主です。

    ここでは仮称「チーム悪の組織」に入っている魔法少女の話を投稿します。

    更新頻度は多分遅め。

  •   想の契約1/5 #61463 返信

    血が滴っている服を、視界の端にとらえた。次に、岩の塊と、その下の何かを中央にとらえた。
    これは夢なんだろうか、あの悪夢が見せている映画の一幕なのだろうか。後者だったのなら、それは紛れもない現実だ。
    コイツは誰なんだろう。自分が一番憎んだアイツなのだろうか。それとも違うヤツなのだろうか。
    ・・・どうでもいい。今はそんなことどうでもいい。とりあえず自分は、あの悪夢のせいで人生を転落したくない。
    だったらやることは一つ。・・・自分を被害者に見せることだ。
    岩の下でぐちゃぐちゃになった誰かさんを見下ろしながら、自分は生き残る決心をした。
    ―――――――――――――――――――――――――――
    「よお、樋上!今日もやな顔してるなぁ。ん?そうひがむなって。俺が昨日何かしたか?おまえはいっつも『ひがみそう』な顔してるもんな~」
    それが、いつもの朝の、望まないルーチンワークだった。
    はっきり言おう。自分はコイツと、その取り巻き五人にいじめられていた。中学一年から、ずっと。
    理由は分かってる。自分の名前だ。「樋上 想(ひがみ そう)」。つなげて読んだら「僻みそう」。いじる、いじめるネタに使える。分かりやすい理由、分かりやすい動機だった。
    自分自身、おとなしい性格だから、名前のせいでなくともいじめられていたかもしれない。
    けど、その方法は残酷だった。家に数少ない漫画やゲームでいうところの、『悪徳貴族が奴隷を拷問する』ような。
    いや、人目のつかない場所でやるのだから、もっとたちは悪いのかもしれない。
    まあ、実際アイツはここらで一番の金持ちだったし、そう言っても問題ない。
    まず、自分はソイツから呼び出しをうけた。『授業が終わったらどこどこに来てください』って。
    いじめなんてものをまだ受けていない自分は、のこのことその場所へ行った。

  •   想の契約2/5 #61462 返信

    茂みに隠れていた取り巻きの誰かに、口へハンカチを詰め込まれ、他の取り巻き二人に抑えつけられるようにして、地面に背中を密着させられた。
    そして、出てきたソイツに、思いっきり殴られた。
    顔は殴られなかった。腹や太もも、普通なら服に隠れるところしか殴らなかった。ダメージをたくさん与えたかったのか、見えない部位を探したかったのか、殴られる前に服をめくらされた。胸まではいかなかった。
    気絶するくらい殴られた後ソイツは、目の前にスマホを突き出してきて、
    「たしかお前の家、母子家庭なんだろ?これ、学校だとかに渡せば、お母さんが悲しむことになるぜ?」
    と言いながら、再生ボタンを押した。
    それは、ソイツにあたかも、自分がけがを負わせたと思わせるような、そんなボイスデータだった。
    「こないだ腕けがしたときに思いついたんだよな。ちょうど俺、ストレス発散したかったし。・・・これ、せんせーに聞かれたくなかったら、これからも『協力』してくれよ。・・・家族にだって言うんじゃねーぞ。」
    そうして、生き地獄が幕を開けた。
    毎朝、「よお、樋上!」で始まる文章を聞かされて、指定の場所へ行って、殴られた。抵抗なんてできるわけがない。
    半年程経つと、ソイツはカッターナイフを拳の代わりにして、自分を傷つけるようになった。もう、抵抗する意思すら無かった。自分は、生きていて死んでいた。
    その辺りからだと思う。家に帰ってから、自分の意識が飛ぶようになった。数分ほど時間が飛んでいて、でも、よく思い返せば何をしていたか思い出せる。
    立ったまま寝ているわけではなかった。飛ぶ時間は、少しずつ長くなっていった。

  •   想の契約3/5 #61461 返信

    さらに数か月経つと、意識が飛んだあとのこと以外何も思い出せなくなった。ここまで来ると、自分のおかしさに気が付いた。気が付いただけで、何かしようと思えなかった。
    世界が変わったのは、その数か月後の今日。アイツとその取り巻きの話を聞いたときだ。盗み聞きで。
    「なあ、あいついつまで殴るの?そんなに解消したいストレスあったっけ?」
    「ん?ないよ。でもさ、日ごとに従順になっていくじゃん、あいつ。このまま続けて奴隷みたいにしてさ、俺の言うことなんでも聞かせるの。そういう奴、持ってみたくない?」
    「あーわかる。椅子に座ったままなんでもできる、みたいな?」
    「そうそう。テレビで見るじゃん、よく。あんな感じで。俺が死ねって言ったらすぐに自殺してくれんの。」
    そこで初めて、冗談じゃないと思った。久しぶりに考えた気がした。このままだとアイツの思うままに動かされる人生を送らされる。嫌だ。久しぶりにアイツの思いを拒否した。
    今日の『集合場所』は学校そばの裏山だった。一度家に帰り、どうしようかと考え続けた。
    行きたくない
    行きたくない
    行かなかったらお母さんを悲しませる
    ならどうしよう
    ならどうしよう
    『復讐したい』
    そうだ、復讐すればいい
    でも、どうやって?
    どうすればいい?
    どうすればいい?
    「お困りのようだね。」
    ・・・そうしてそいつは現れた。

  •   想の契約4/5 #61460 返信

    「誰?」
    「やあ。僕はキュウべえ」
    猫みたいなそいつは言葉を喋っていたけど、気にならなかった。それくらい切羽つまっていた。
    「ねえ。自分、復讐がしたいの。何かいい方法、ない?」
    得体のしれないやつだったけど、とにかく藁に縋り付く思いで聞いてみた。
    「そうだね。じゃあ、僕と契約して、魔法少女になってくれないかな?魔法少女になれば、キミの願い事を、何でも一つ叶えてあげるよ」
    いま考えると絶対に裏がある条件だったけど、一生を奴隷でおわるよりかはましだろう。
    「じゃあ、復讐したい。アイツらが自分にやってきたことをやりかえしたい」
    『アイツらによって自分が失ったものを取り返したい』
    「アイツらによって自分が失ったものを取り返したい」
    『アイツらのせいで自分に身に着けられなかったものをアイツらから奪いたい』
    「アイツらのせいで自分に身に着けられなかったものをアイツらから奪いたい」
    『アイツらの行動で作られた自分のような状態にアイツらを変えたい』
    「アイツらの行動で作られた自分のような状態にアイツらを変えたい」
    「それがキミの願いなんだね。」
    「うん」
    びっくりした。自分がこんなにアイツらを恨んでいるなんて。というか、一つの願いに詳細を付け足すことはいいのだろうか。
    と思っているうちに、目の前に一つの宝石がつくられていた。
    「それはソウルジェム。魔力の源であり・・・キミの運命だ。」
    うん、分かった。そう言う前に、運悪く自分の意識は飛んでしまった。

  •   想の契約5/5 #61459 返信

    そうして、今の状況になる。
    長すぎてずっと一人称の映画のようになってしまった記憶をたどると、こういうことらしい。
    自分は約束通り裏山へ行き、魔法少女とやらになって、アイツらを全員洗脳した。まあ、やりかえしたいと願ったらそうなるか。自分も洗脳されてたようなものだから。
    そうして自分は、何等かの操作をして、アイツらを崖へ誘導した。そして、自分も乗って崖を崩した。
    どうして自分も乗ったかは分かった。自分を被害者の一人にさせるためだ。
    そうして自分は変身を解いて、ここにへたりこんでいるうちに意識が戻ったらしい。
    よかった。知らないうちに復讐が成功して。
    でも、つい昨日まで正気じゃなかった自分が、どうしてここまでできたんだろう?
    「おい、君、大丈夫かい!?」
    考えていたら、四十代ぐらいのおじさんが声をかけてくれた。
    「大丈夫です。ちょっと血が出てますけど・・・あそこから落ちて生きていられるなんて。」
    どうやって答えようか考えるまでもなく、口が言葉をつついた。
    ・・・あれ?自分ってこんなに会話できたっけ?
    ―――――――――――――――――――――――――――
    「やあ」
    数日たち、自分は病室にいた。お母さんや色々な人に、いじめられてからの全ての経緯を、転落事故のこと以外は包み隠さずすべて話し、自分はキュウべえと話していた。
    「なんていうか、契約する前よりも人と話せるようになりました。」
    「それはキミの願いの影響だね。キミは『アイツらによって自分が失ったものを取り返したい』と願った。キミは、洗脳した相手から、キミの欲しい力を奪うことができる魔法を使えるんじゃないかな」
    「へえ。じゃあ、自分、時々意識が飛ぶことがあるんだけど、理由は分かる?契約する前からのことだけど。」
    なんとなく、キュウべえはこの現象がどういうものなのか知っていそうで聞いてみた。あっさり返ってきた。
    「ああ。契約直後のあれかい?ボクは、キミが多重人格者じゃないかと考えているよ。」
    キュウべえは軽く答えたけれど、自分の思考を停止させるには十分だった。

     

    とりあえずここまで。ドッペルの意味が分かってもらえればうれしいです。

  •   感想用 #61456 返信

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